2016.12.26

膨らんでいくのは、話もパンもイタリア人も?!

12月のイタリアのスーパーには食べずには居られないものが色々出回ります。
なぜかはわからないけれど 普段は陰を潜めて表立っていない色々な種類のチョコレート、お肉やチーズに合わせて頂くと美味しい、そして見た目も美しいマスタード風味のモスタルダという果物のシロップ漬け、想像を絶するほどの脂っこい豚肉のコテキーノなどなど、、、
そうそう、こってりしたお料理で思い出すのが、私の同僚の一人に大層太っている方がいるのですが、ダイエットをしているのか、する気があるかどうかの点はさておき「太る物を食べると安心するんだぁ」と、くったくのない笑顔で言われた時はぐうの音も出ませんでした。

話は元に戻りますが、12月のスーパーの商品のうちの一つとして、大層存在感のある物が登場します。それは、15世紀頃にミラノに生まれたパネットーネです。最近日本にもイタリアからの輸入品や日本のパン屋さんやお菓子屋さんが作るパネットーネが普及しているので、日本の皆さんにも既にお馴染みになっている物でしょう。

お菓子のようなこの甘いパンは、2回にわたる発酵作業や、30センチの高さにまで膨らませるために逆さに吊るすことなど色々手間暇がかかるので近年、家庭では滅多に作られず、パン屋さんもしくは工場製のものを食するのが一般的です。1キロの箱入りが一番ポピュラーなサイズで、工場製を数えただけでも10種類くらいのメーカーが軒並み争っており、各メーカーの色とりどりの箱や包装が12月のスーパーを華やかにしています。

パネットーネの由来については様々な説が流れていて、短絡的だけれど「なるほど」というような話からディズニー映画のようなロマンスとファンタジーに溢れるハッピーエンド確約の伝説的ストーリーまで、実にバリエーションに富んでいます。多彩な由来が影響しているのか、パネットーネにも多くのバリエーションが生まれ、ドライフルーツのかわりに、ピスタチオクリーム、チョコレートクリーム、リモンチェッロリキュールのクリームなどを詰めたり、表面をチョコレートでコーティングしたり、町によってはアイスクリーム入りもあるとかで、理解を越える甘さの多様な製品が出ています。そのせいなのか、パネットーネと名乗るためには決められた材料と分量を厳守する法令が出されました。パン職人達が作るパネットーネは味比べがされ、ランキングが発表されたりするのですが、工場製の物も意外にそれぞれの食感や味が違っていて、食べ比べが楽しめるのです。 同僚達が、買ってきたパネットーネに手を加えて食べる方法を披露して技を競い合っている時期でもあります。チョコレートパウダーやクルミパウダーをかけたりという技は初歩的レベルらしいですが、マスカルポーネチーズをかけたり、更にその上にラム酒をかけたりするとかで、想像すると本当に美味しそうだけれどカロリーも想像すると、試すにはなかなか勇気がいります。どうやら私は、太る物を食べて安心して(?)楽しそうなイタリア人に囲まれているらしいです。