2017.05.02

一味違うジム

ロンドン及びその郊外には他の大都市と同じように、いくつものジムや公共のプール、スポーツクラブがあります。
こうした施設の多くは年中無休で、ピラティスから ジャズダンス、武術、アクアビクスまで実にさまざまなフィットネスレッスンを提供しています。
しかし、これまた他の大都市同様、多様性や革新性が重視されているため、ロンドンのフィットネスシーンでも斬新な環境を作り出すための改善や模索が続いています。

今、ロンドンではフィットネスとエンターテインメントを気軽に両立できます。というのも最近、市の中心部に初のオールナイト営業のフィットネスクラブがオープンしたからです。
このジムは一般的なジムやフィットネスクラブとは一味違います。
ここは本格的なナイトクラブでもあるので、ライブDJがいて、人と会う機会もあるのです。
音楽とトレーニングを組み合わせることによって、うんざりするようなお決まりのトレーニングや退屈なフィットネスクラブに代わる選択肢を提供しようというわけです。
この新たな取り組みを進めているのは、ミニストリー・オブ・サウンドというロンドン屈指の名門クラブで、楽しみながら健康的なライフスタイルやフィットネスを促進することを目指しています。
この発想はスポーツとエンターテインメントの類似点を見いだすという趣旨に基づいているため、ハウスミュージックやダンスミュージックを大音量で流してクラブでおなじみの夜の雰囲気を演出する一方、クラブ客には快適で、より動きやすい服装を推奨してエクササイズもできるようにしています。実際、音楽とスポーツの融合は人々の健康や気分によい影響を与えるようです。
また、スポーツウェアを身につけると、よりリラックスできて緊張感が和らぐので、他人といっそうオープンに付き合えるようになり、楽しい時間を過ごせるらしいのです。
つまり、おしゃれな格好は必要なしってことみたいですよ!
各レッスンは地元DJ選りすぐりのプレイリストに沿っていて、体を激しく鍛えたり、よりよい成果を得られるように設計されています。
レッスンは月曜日から土曜日まであり、ストレッチからボディメイク、引き締めから脂肪燃焼まであらゆる内容がそろっています。
このクラブでは既定のレッスンスケジュールがありますが、定期的にやって来るスポーツインストラクターとのイベントも実施しています。
事前にパッケージを購入して、より多くのレッスンを手頃な価格で利用することもできますし、他のジムのように会員契約を結ぶこともできます。
なお、ここにはコーヒーやプロテインシェイクを飲めるバーはありますが、健康的なライフスタイルやフィットネスカルチャーを推進しているため、当然、アルコールは一切提供されません。

ところで、海が恋しくなった場合、あるいは私のようにもっと具体的にイタリアの海(出身地なので)が恋しくなった場合はどうしたらいいのでしょうか?
ロンドンでは海が近くにないという悩みへの解決策が考案されました。
哲学者フランシス・ベーコン卿が住んでいた歴史的名所に位置する、超プライベートな会員制スポーツクラブ、ケンジントンクラブには南の海、正確に言えばイタリアのシチリアの海水だけで満たされたプールがあるのです。
イタリアの起業家の発案によるもので、純粋なシチリアの海水25トンをイギリスの都市まで運んでいるというのに、たった50ユーロで利用することができます。
プールの底と側面を覆うタイルはエトナ火山(シチリアにある)の溶岩を使用しているため、なんとプールの床までイタリア製です。
格式高いこのスポーツクラブでは、水は常に浄化され、水温33度に保たれているのでリラックスできること請け合いです。
また、さまざまなボディケアトリートメントのほか、アクアビクスのような健康増進レッスンも用意されています。

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ロンドンにある温泉施設

ジムやフィットネスクラブの会費が高すぎたり、会員でいるために必要以上の義務感に縛られる(これは私がよく使う言い訳です!)ような場合には、ロンドンに数ある公園のひとつを利用して無料でトレーニングすることもできます。

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ロンドン市民がよくジョギングするミレニアム・ブリッジ

ロンドンのあちこちにある公園でジョギングを選択するロンドン市民も大勢いて、こうした場所にはウエイトトレーニングやスポーツ用の設備を備えているところもあります。

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ジョギング利用者の多いケンジントンパーク

さらに、今なら通勤しながら体を鍛えること(そして記録すること)だって可能ですよ。
ロンドンで最も一般的な通勤手段はチューブ(地下鉄)です。
雨がよく降りますし、バスは渋滞にはまることが多いので大半の通勤者はチューブを使っています。
でも、夏が近い天気のよい日には、通勤経路の少なくとも一部に徒歩を選択する機会が増えます。
これは実際、はるかに健康的でストレスも軽減されますが、それだけではありません。徒歩で会社(または目的地)に向かえば、いつもより少し余分にカロリーを消費することもできますからね。
しかも、今は消費カロリーを正確に把握する手段もあります。そのためにデザインされた専用のチューブ路線図があるのです。
地元の書店では通常のロンドンの地下鉄路線図とは別に、ある駅から次の駅まで地下鉄を使わずに歩いたら何カロリー消費するか、正確に教えてくれる路線図が売られています。
どうやらこの路線図では、徒歩だと1分間に約4カロリー消費すると仮定していて、それをもとに運動量が計算されているようです。

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ロンドンの地下鉄、チューブ