2016.06.07

カンディンスキーからポロックまで…
グッゲンハイム傑作展

現在、フィレンツェのストロッツィ宮殿でアメリカ人の美術品コレクター ペギー グッゲンハイムとソロモン グッゲンハイムの所有する1920年台から1970年代のヨーロッパとアメリカの芸術作品の傑作、グッゲンハイム美術館のコレクション100点以上の展覧会が開催されていると聞き早速行ってきました。 グッゲンハイム美術館は、ニューヨークとヴィネツィアにあるのですが、まだわたしも訪れた事がなく、行く前からかなりテンションがあがりました。

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今回はゴッホ、ルノワールといった古典美術ではなく1900年代の現代美術が集まる展覧会で、日本でもよく知られている有名アーティストの絵画・彫刻も多く非常に楽しめました。

現代美術といえば、ピカソ、カンディンスキー、ポロックなんかが代表的だと思うのですが、そんな中で非常に興味深かったのは、現代美術の先駆者の一人、当時どこででも売られていた男子トイレの便器にサインをして『泉』という作品で一躍有名になったマルセル・デュシャンの作品でした。アートとは美しく、世界にひとつしかないというオリジナル感に魅力を感じていた時代に、便座というとても美しいとは言えない、どこにでもある大量に生産されていた普通の便器を『これは芸術です!!』と言い切ったデュシャン。彼のとてつもない発想は当時の一般のレベルを超えていて、作品は高価な値がついたと言われています。
彼の作品の周りには人がいっぱい集まり、人気の高さを感じました。あいにく『泉』と名付けられたサイン入り男子便器は今回展示されていなかったのですが、ひげの生えたモナリザや、彼の過去の作品を一つの箱にミニチュアにした作品には小さな便器もあって『おお〜デュシャン』とちょっと嬉しくなりました。

他にも、抽象表現主義の代表的な画家であるカンディンスキーのコンポジションシリーズの素晴らしい色使いと構図。ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコなどの作品もどれを見てもそれぞれに個性的で、ロスコにおいては初期の頃、彼の作品は手抜きとされ、一時契約を解雇された事もありながらも彼は色の追求をやめませんでした。後に批評家から彼の作品は『本物の色の価値を提示している』と言われるようになり、彼自身は子供達の作品と現代美術との類似点について本を書き始めます。そこで『子供の芸術は原始にもどり.唯一子供は自分自身の模倣を生み出している』そして『描くという事は学術的であり、私達はそれを色から始める』と綴っています。

私は、深いところまで分かりませんが、美術館に足を運び、多くのアーティストの作品を見る度に感動し、作品をみてしばらく立ち止まってその場から動けなくなる度、やはり芸術とは素晴らしいと思うのです。

フィレンツェに来た当初、最初はソムリエの勉強ではなく、美術を勉強するのが目的で来ました。学生時代は時間もあったのでワインの勉強の合間を縫っては、足しげく美術館に通いました。仕事を始めてからは行く機会も減りましたが、こういう時間をこれからも無理してでも作って行きたいと思います。

今やっている展覧展はフィレンツェのストロッツィ宮殿で7月24日まで行われています。
ご近所の方、また、その期間フィレンツェにいらっしゃる方は,是非見に行かれてみては如何でしょうか?